2011年 07月 25日 ( 1 )

 完成したバキュームイーゼルの働きを見ていただくことにした。本来なら実際の作品制作において、その効果の程度を紹介するか、理想的にはニュートンリング現象を使えればよいのだが、それは簡単ではないので以下の写真でお茶を濁させていただく。

 まず用意したのは新聞折り込みのチラシ。
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 これをぐしゃぐしゃに丸めて。
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 イーゼル上にざっと伸ばして置き、上から厚手のトレーシングペーパーとガラスをのせる。
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 まだ皺がありでこぼこなのでこのように不鮮明だ。
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 吸引を開始するとこのように圧着しはっきりした絵柄となる。もちろん全面に及ぶ。
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 これはエンボス加工のキッチンペーパー。ガラスは乗せてある。
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 吸引するとゴムスポンジとガラスの間に押しつぶされてこうなる。
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 このバキュームイーゼルの働きを言葉で説明すると次のようなものだ。

 1. ポンプが動いて吸引を開始する。
 2. 排気の溝を通じ、内側の空気が吸い出されていく。
 3. 両面テープの縁枠がガラスに密着し、気密性が高まる。
 4. 内部の気圧が低下するにつれ、ガラスが大気圧により押し付けられ、縁枠部分が押しつぶされるよう
  に下がる。
 5. 逆に内側のスポンジは負圧により膨らんで上がり、ガラスに押し付けられる。
 6. 4と5の相乗作用により、ゴムスポンジとガラスの間に挟まれた(複数の)紙類は密着が維持される。

※以上は瞬時に行われる。吸引をやめ開放すれば直ちに元の形態にもどる。このためにもゴムスポンジの復
 元性が重要である。
※空気が気泡のように閉じ込められて排出されず、局所的に密着を妨げることが心配であるが、私の使っ
 ているフィルムや感光紙の組み合わせでは、これまで不都合な空気の残留は見られていない。
※厚くて固い感光紙の頑固な波打ちにもかなり対抗できるが、プラスチックなどの固いシートを敷いた上に
 セットした方が効果的な場合もある。もちろん真空圧を上げることも。

最後に:
巧くできたと思ったプリントを子細に見た時に発見する密着不足のアマピンほどがっかりするものはない。このような簡単に作れるバキュームイーゼルでもその防御は絶大だから、真空ポンプさえ手に入るなら、ぜひご自分の工夫をいれて作られることをお勧めする。
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